Jリーグでのプレー経験のある選手を多く擁する韓国代表。GKキム・スンギュ、DFキム・ヨングォン、キム・ジンス、MFチョン・ウヨン、ナ・サンホ、FWファン・ウィジョ…ぱっと思いつくのはこのあたりだ。やはりこれだけお馴染みの顔が並ぶと応援したくなるのが人情というもの。

初戦VSウルグアイは0-0の引き分けだった。

第2戦のVSガーナはなんとしても勝ち点3が欲しいところだった。

 

 

チョン・ウヨン

フライブルクに所属するチョン・ウヨンとは別人。背番号5を背負う中盤の要。守備面では相手のドリブルコースにうまく入り込みボールを奪う巧みな守備を見せた。そのボール奪取の後には効果的なタテパスで即座にチャンスを演出。そして最終ラインから一気に流れを変えるロングボール。その精度の高さはヴィッセル神戸でプレーしていた時代から錆びつかない。

 

 

 

キム・ジンス

アルビレックス新潟に所属する左サイドバック。機を見たオーバーラップと正確なクロスが武器。ウルグアイ戦でも、ガーナ戦でも攻撃参加でチャンスを演出。後半、一時同点に追いつくゴールはキム・ジンスの左足から生まれた。右サイドからナ・サンホが中央へドリブルをすると左サイドに開いたソン・フンミンへパス。左サイドソン・フンミンを追い越す動きを見せたキム・ジンス。ソン・フンミンのパスは少し長くなりゴールラインを割りそうになる。

しかしキム・ジンスは快速をとばして追いつくと腰をぐっとまわしてギリギリのところでクロス。しかもこのクロスが高くあがってGKの頭を越えてファーサイドへ。このふわっとしたボールに勢いよく飛び込んだのはチョ・ギュソン!!ガーナの左サイドバック、メンサーの上から思い切りたたくヘッドでネットを揺らす。このヘッドは素晴らしかったが、苦しい体勢からのクロスでアシストをしたキム・ジンスも見事だ。

 

 

本当はもっと書きたいがこれぐらいにしておく。個別に欠き始めるとキリがない。ここから試合の話をしよう。

試合を序盤、試合を支配したのは韓国だった。しかし、前半24分に左サイドからのフリーキックでFWJ・アユーが右足インスイングで凄まじいカーブをしたボールがゴールに向かう。競り合ってこぼれたところをDF4サリスが詰めてガーナ先制。

さらに33分。左サイド14メンサーが持つと、フォローに来た9J・アユーにパス。J・アユーは右足で強烈なカーブのかかったクロス。MFクドゥスが韓国CBキム・ヨングォンの裏をとってヘッドでゴールに流し込む。これで0-2。

韓国は少し集中力を欠いたか?

後半、ナ・サンホを投入して逆襲を仕掛ける韓国。さらに若手の新鋭イ・ガンインを投入するとさらに勢いづく。

12分、そのイ・ガンインがガーナ右サイドバックのランプティに猛然とプレスをかけボールを奪うと間髪を入れずにクロス。DFとGKの間に走り込み、チョ・ギュソンが倒れこみながらヘッド。韓国が反撃の狼煙を上げる。

さらに14分にはナ・サンホ→ソン・フンミン→キム・ジンスとつなぎ高いクロスにあわせたのはチョ・ギュソン!韓国が同点に追いつく。

チョ・ギュソンはかなりいい選手。まるでかつてベガルタ仙台やアビスパ福岡で活躍したFW中原貴之のように体を投げ出してゴールに迫れる選手だ。

韓国はこの勢いで一気に勝ち越しを狙うも、逆に23分、左サイドのメンサーのクロスがファーに流れ、クドゥスが左足インサイドキックでゴールを決める。ガーナが勝ち越し。

 

 

負けは許されない韓国。

この後最後の最後まで猛攻を仕掛ける。

注目のファン・ウィジョも投入されるが、ファン・ウィジョは試合の流れに入れずチャンスを作れなかった。30歳のファン・ウィジョ。前回のロシア大会は落選の憂き目にあっただけにこの大会にかける思いは強いはずだが、ここまでは本来の実力を発揮しているとは言い難い。最終戦VSポルトガルではゴールに向かう積極性とシュートを見せて欲しい。

 

 

試合終了までゴールを狙った韓国だが、ガーナも勝ち点3を確保するためほぼ全員がゴール前にはりつき執念の守り。エースのソン・フンミンがPA内でボールを持ってもシュートコースがない!!結局最後までネットを揺らせず2-3で試合終了。

 

 

 

 

韓国はこれで第3戦のポルトガルに対して勝利が必須となった。しかし可能性はある好調のFWチョ・ギュソンを生かしてアグレッシブなサッカーを観たい。