現地12/10(金)。前節ボーフムとの下位直接対決に敗れたアウクスブルクはAWAY、ケルンに乗り込んだ。アウクスブルクは勝ち点13で16位。ケルンは16。その差は6。この試合は観客を入れて行われた。

 

<アウクスブルク>

GK1ギキエビチ

DF2グムニー 6ハーウェレーウ 4オックスフォード 22イアゴ

MF30ドルシュ 14モラーベク 20カルジューリ 16バルガス

FW11グリゴリッシュ 28ハーン

 

 

特筆すべきは、キャプテンのハーウェレーウとオックスフォードのスタメン復帰!!頼れるセンターバックコンビだ。僕はこのスタメンを見てTVの前でガッツポーズ!!この2人の復帰は本当に嬉しい。

しかし、前節負傷したFWゼキリがベンチ外。FWニーダーレヒナーとフィンボガソンがベンチ外なのも気にかかる。

 

 

序盤、ペースをつかんだのはアウクスブルクだ。攻撃の中心、スイス人のMFバルガスが中央でドリブルを仕掛けPA内右寄りに走る20カルジューリへスルーパス。カルジューリは向かってきたDF5チホスをワンタッチでかわし左足でシュートをしようとするが、これはケルンのCB15キリアンがカット。カルジューリが左足に持ち替えるのを予期した素晴らしいカバーだ。

 

 

3分、アウクスブルクのFW28アンドレ・ハーンの意表をついた左足ボレーシュート。ドライブがかかり強烈な勢いでゴールに向かったが、これはGKシュベーベが体を伸ばしてギリギリでスーパーセーブ。

 

 

6分、相手のロングボールを復帰したCBのオックスフォードがヘッドではじく。このヘッドを見るだけでわかる「迫力が違う」。川崎フロンターレのジェジエウ並みと言っていいだろう。

7分、ケルン右サイドのリュビチッチからグラウンダーでGKとDFの間へ危険なクロスが上がる。これはアウクスブルクのCBハーウェレーウが察知して右足アウトサイドのスライディングでクリア。

復帰した両CBが魅せる!!

9分にはハーウェレーウがケルンのFWアンデションの前に出てカット。そしてオックスフォードは相手のクリアボールが高く上がりバウンドしたところ、これまたFWアンデションが勢いよく突っ込んできたが、相手をブロックしつつボールも失わない、冷静な処理(バウンドしたボールはふつうはFWが有利)

 

 

21分、MFドルシュのプレー。アウクスブルクの攻めの局面でドルシュが相手PA付近で相手MFのエズジャンに奪われそのまま運ばれカウンターを食らう。ドルシュは自分が奪われたという責任を感じていたのか、全力で戻ると、自陣PA付近まで駆け戻り、スライディングで奪い返す。この運動量と、気迫、ドルシュはただのテクニシャンではない。

 

 

23分、モラーベクがパスカットから左サイドのバルガスに展開。バルガスは左サイドで15キリアンと一対一になる。PA内に侵入し、タテへ突破。相手DFのキリアンは中央のアウクスブルクFWグリゴリッシュへのパスを警戒しつつ、バルガスのシュートコースを限定するという絶妙のポジションを取る。バルガスは左足でファーを狙った強烈シュートを放つが、わすかに外れる。しかしこの場面、もう少しでの内側に売っていればGKが止めていただろう。ケルンの守備を褒めたい。

 

その後は次第にケルンのボール保持時間が長くなり、アウクスブルクは守備に追われる。時折バルガスがチャンスをうかがうが単発に終わる。40分にはドルシュが相手のカウンターをファールで止めてイエローカード。FWハーンも守備に追われる。

しかし、どうにか無失点で乗り切り、前半は0-0。

前節は前半で3失点しただけに、この内容は評価できる。

 

 

後半、立ち上がりは圧倒的にケルンのペース。

46分~48分、DFとMFの間のスペースを7リュビチッチや11カインツにうまく使われ後手後手の守備。オックスフォード、ハーウェレーウ、そしてGKのギキエビチというアウクスブルクの誇るブンデスリーガ屈指の守備陣の奮闘で失点を抑える。50分には、右サイドのクロスからモデストがヘッドを放つがギキエビチが横っ飛びでセーブ!!

 

 

アウクスブルクはカウンターからチャンスをうかがう。52分、ハーンとグムニで右サイドを崩し、グムニーのホールパスからハーンが右足で強烈シュート。前半のシュートと同様ドライブがかかったシュートだが、これもGKスベーベが反応し、高く伸ばした腕一本でCKに逃れる。ブンデスリーガのGKはハイレベルだ。

 

 

57分、アウクスブルクはカルジューリに替えてイエンセンを投入。カルジューリは相手のマークが激しく、本来に実力を出せなかったように感じる。

 

63分、中盤でドルシュに対して相手のMF6エズジャンとFW9アンデションが2人で激しく奪いに来る。しかしアウクスブルクの金髪の司令塔ドルシュは体を相手に当て奪われない。

 

70分、ケルンMFリュキッチの右サイドからのクロス。中央モデストにはわずかに合わず左サイドまで流れる。これを拾ったのはケルン主将の14ヘクター。グムニーに一対一を仕掛ける。かわされるとシュートまでいかれる場面だ。ヘクターはタテへ行くと見せて中央へカットイン。グムニーは素早く反転してこの切り返しに対応。体を入れてボールを奪いきる!! ナイス、グムニー!!よく頑張った!危機を乗り切る。

 

 

そして71分、MFドルシュが相手MFに激しいプレスをかけ、ボールを奪うや左サイドのバルガスへ。バルガスは得意の一対一でスピードを生かしタテへ突破すると、ゴール前へ速い低いクロス。ニアにはハーンがいた。このクロスをGKがはじいたところ、ハーンが相手DFともつれ合いながらもゴールに押し込む!!!泥臭いゴールでアウクスブルクが先制!!0-1!!ドルシュの守備と展開、バルガスの突破力!ハーンの執念、素晴らしいゴールだ!

 

 

負けられないケルンは攻勢に出る。しかし、アウクスブルクも一人一人のハードワークでしのぐ。CKのこぼれ球をボレーで撃たれた場面はビーレフェルト戦を思い出させたがギキエビチがしっかり正面でキャッチ。

81分にはショートカウンターを食らい、9アンデションがフリーで抜け出すが、オックスフォードが後方から最短距離で戻り、シュートコースにスライディング。飛んできたシュートをしっかりブロック!!こういうプレーをもっと取り上げてほしい。このような守備は1点に値するプレーだ。ハーウェレーウも相手の絶妙のクロスを何度もはじく。

 

 

87分、アウクスブルクの攻撃。FKに流れから相手のクリアが中途半端になったところ、拾ったのはドルシュ。ワントラップで右足の前に置くと、そのまま右足一閃。無回転のロングシュートがケルンのゴールに突き刺さる!信じられないスーパーゴール!! この金髪MFの素晴らしいシュートでケルンを突き放す!! 0-2!!

 

 

試合はこのまま0-2で終了!ブンデスリーガ下位に沈むアウクスブルクがケルンに勝利!! 勝ち点を16まで伸ばした。ヘルタとシュツットガルトの結果次第では順位を上げられる大きな勝利だ。何より大きいのは両CBの復帰と、無失点で乗り切ったこと。さあ次節はミッドウィークのライプチヒ戦だ。

 

 

この試合のMVPは先制点の起点になり、勝ち越しゴールも決めたMFドルシュ!無失点への貢献も大きい。オックスフォード、ハーウェレーウ、ギキエビチもMVPに値する活躍を見せた!!