3月1日(日)昼公演
2回目の観劇
図師王見納め(笑)
池袋 BOX in BOX THEATER
先日のブログでも「究極の愛が絡みあう物語」
って書きました。
相手のため。時には自分を犠牲にしても。
自分を見てもらいたい。
この気持ち、わかって欲しい。
そう思っても口には出さず、ひたすら相手のために。
誠実に想っていればいつかわかってくれる。
相手のためを思って。相手のためを想って。
たとえ報われなくても。
相当強い心を持っていなければこんな想い方はできない。
そしてとても辛い。
その辛さ、私にはわかりすぎてちょっと泣けなかった。
ただ、私は、
黙って海の泡になるようなタイプではないけれど(笑)
この負の連鎖の発端は、
西の魔女の壮絶な悲しい思い出と、
東の魔女の裏切られた悲しい思い出。
二人とも、その悲しい思い出、悲しみ、苦しみに囚われて
周りが見えなくなっていた。
それでも二人とも、
自分を想ってくれる人の想いを感じ、
心を開く事が出来た。
私はそう感じました。
特に、東の魔女とネットの関係性。
ネットはいわば、東の魔女の負の感情の分身。
ずっとずっと、「ママ」の事を思って、
ママの事だけを考えて生きてきたのに、
ママである東の魔女は、
使える子だとは言うけど、
愛情は持っていないかのようだったのが
とても冷たい
そこまで心が凍ってしまったのかと言うくらい
とても冷たいと感じていたけれど、
あれは自分の嫌な部分の分身でもあるからだったのか。
だけど、最後、
王の申し出に反発し続けたのは、
受け入れて自分の負の感情が消えてしまったら、
ネットが消えてしまうのをわかっていたからだと、
私は感じた。
ネットも、それを感じる事が出来たから、
「もう素直になっても良いよ」って言えた。
悲しいけど、笑って消えていく事が出来た。
私は、そう感じました。
あの二人の関係性が、この物語では、
私にとって一番印象に残りました。
あの一瞬でネットの想いは報われたと思いたい。
究極の自己犠牲愛は、
相手を追い詰める事になる。
西の魔女と夫。
相手のために自分の命を投げ出すのは、
とても強い愛のように見えるが、
相手が自分をどれだけ想ってくれてるかが
わかっていないんじゃないか?
なんて、薄っすらと怒りすら覚えたのだけれど、
でも多分、それをしないで西の魔女が
ずっと何百年も一人でいたら、
あの優しい弟がそばに居てくれる事もなかったし、
やはり悲劇的な結果になっていただろうなと思う。
それにしても、西の魔女は負の感情に囚われすぎて、
たった数十年とは言え、夫との幸せだった時間に
もっと気持ちを委ねることは出来なかったのだろうか?
この
西の魔女 山本タクさんと、東の魔女 椎名亜音さんが
とっても素敵だった。
二人とも、負のオーラ全開なんだけど、
それでも、とても美しかった。
山本タクさんの、男性を忘れさせるしなやかさと、
椎名亜音さんの、立ってるだけで吸い込まれてしまいそうな気。
圧倒された。
石部雄一さんの、西の魔女への想いの強さが
伝わってくる事もさることながら、
青年期、中年期、晩年期のあの演じ分けが
見事だった。
門野翔さんって、今までは暴れん坊のやんちゃ坊主な
イメージの役柄が多かったんだけど、
今回はちょっと控えめで冷静な姉思いの弟。
でも、アクションバリバリだったし!(笑)
良いですね。今回ちょっと印象が変わりました。
もう一人、松藤拓也さんって方のアクションが目を引いた。
滞空時間が長い!(笑)
滞空時間が長い男子って好きよ(笑)
王子様は、かわいそうだけど、憎まれ役だよね(笑)
確かに、ずるい。ひどい。
ニンギョヒメの気持ち、わかってたでしょ?!
プロポーズまがいの事まで言ったくせに!!(笑)
でも、こういう男、普通にいるよ(笑)
自分の都合で、態度も言う事も平気で変えるやつ(笑)
五十嵐啓輔さんは、だいぶ前「私の領分」見た時にも
思ったんだけど、内側から優しさが滲み出てる感じで、
それが、何をしても憎めない雰囲気を出してるような
気がしました。
それに、あの王子は母性本能くすぐるタイプだよね(笑)
姫の鶴田葵さんは、兎にも角にも美しかった!!
この姫が相手じゃ、絶対に無理だよ!
と、思わせる説得力。
ごめんなさい。
怒られるのを承知で言うけど、
あの美脚は見惚れる(≧∇≦)
リンネの田中宏輝さんは、つい先日「熱海殺人事件」で
大山金太郎を見たばかりで、
その変わり様にびっくり(笑)
可愛い、可愛い、可愛い!こういう弟欲しい!(≧∇≦)
私は今回泣かなかったけど、唯一グッときたのは、
リンネがニンギョヒメへの想いを西の魔女に
ぶつけてるシーンでした。気持ちが溢れてた。
もう一人、すっごく可愛かった七海とろろちゃん。
衣装もとっても似合っていて、
黙って立ってれば上品なお姫様なんだけど、
お笑い担当(笑)
あの、思いきりの良さと、頭の良さを感じさせる対応力。
図師王を振り回す強さ(笑)
割とお笑い担当で図師くんと組んでくれる事が多くて
嬉しいんだけど、
初めて組んでくれたのは、「時をかける206号室」
あの時は、こんなお笑いコンビになってくれるとは
思いもしなかったね(笑)
松木わかはさんは、ちょっと悪い人よりの才女のイメージ。
今回は、悪い人ではなかったけど、ちょっと陰のある
才女。できる女性の理想形って感じでとっても素敵でした。
男系の世襲制じゃないんだったら、
図師王よりもシーム女王の方が統治能力ありそう(笑)
斎藤有希さんは、いつも中性的な感じがするんだよね。
男っぽい力強さ、時にはガサツさを感じさせつつ、
大事なポイントで大事な想いを繊細に伝えてくる。
アクションもカッコイイ。
でも、美人(笑)
梅田悠さんは、ママを一生懸命想う気持ちが
とても伝わってきて、とても共感するところがあって、
一番印象に残っているのだけれど、
それとは別に、メイカでもすでに凄いなこの人!とは
思っていたけど、その素晴らしい身体能力。
一目でわかる鍛えられた体。
もう、佇まいが安定していて美しいのよね。
どんなエクササイズしてるのか教えて欲しいです(笑)
ダンサーの方々も、素晴らしく、
単に舞台の彩りとしてのダンスではなく、
舞台の一部、セリフの一部、登場人物の気持ちの一部となり
踊りから感情が伝わってくるようだった。
踊りだけの舞台にしても大丈夫なくらいのクオリティだった。
そして今回特徴的だったのが、
久保亜里沙さんのジュリと
水崎綾さんのエル
いわゆる「心の声」なんだけど、
この役所を生み出すのは、福地さんならではの感性だと
思いました。
そして、このお二方がとても素晴らしかった。
一人ずつでもとても素晴らしいお二方が、
二人で一人の感情を表現する。
そのコンビネーションの素晴らしさ。
そのシンクロの素晴らしさ。
一つのセリフを、決して区切りが良いとは言えない部分で区切り
交互に話すなど、ちょっとでもタイミングがずれたら
台無しになるような難しいところを正確にやり遂げ、
しっかりと存在感を残しつつも、人じゃない、
不思議な雰囲気を纏っていたのが、
表現者としての力の高さを感じました。
図師王…じゃなくて、海の王、図師くんは
まずは、こういう衣装が好き(笑)
この青は、私にとって、図師くん色なのですよ(≧∇≦)
動くたびにシャラシャラいう首飾りもなんかよかった。
ちょっと頼りないけど、優しい、王様。
まだ、王子だった頃のシーンは本当に可愛くて(笑)
図師くんお得意のお笑い担当シーンも、
とろろちゃんと楽しくできたし、
図師くんの、良い部分の良いとこ取りな役所でした(≧∇≦)
でもねー、どうしても「お父様」には見えなかったんだよなー。
どう見ても、娘達と並んでもどうしても
「年の離れたお兄様」な感じに見えちゃって(笑)
まあ、それに関しては、
図師王に限らず、
西の魔女、東の魔女のアダルト3人からは、
もうちょっと、大人の苦悩みたいなものを感じたかったかな
とも思いました。
「あの頃に戻ってやり直す」とは言え、
ちょっと、「青年期」と「大人になってから」の違いが
無かったというか、時間の経過をあまり感じられなかった
気がする。
時間の経過といえば、
例えば、ニンギョヒメと王子が出会ってから、
ニンギョヒメが泡になってしまうまで、
どれくらいの時間が経っているんだろう?とか
西の魔女が、夫と別れてから
どれくらい経っているのだろう?とか、
気泡(結界)が壊れてしまってから、
その混乱を収束するために、王とシーム達は、
どれくらい頑張っていたんだろうとか、
あまり、重要ではない部分なのかもしれないけれど、
時間の経過があまり感じられず、
そこがなんとなく気になって、
それによって、結構印象が変わるんじゃないかな、
なんて事を思いました。
今回の戦利品
パンフレット
ブロマイド
DVD予約特典のブロマイド
これは、どういう表現なのだ?( ̄▽ ̄)
アクリルキーホルダー
裏はこんな感じなのね
ニンギョヒメが、
王子と初めて会った(助けた)時にした、
キスと、抱擁。
おそらく、もう存在が消えているだろうラストシーン、
泡になる直前に、王子にした
キスと、抱擁。
同じ事をしているのに、真逆の感情が
とても繊細に伝わってきた。
若さ故の過ちにしては、
残酷すぎる運命を、全て受け入れた最期の笑顔。
悲しくて、悲しくて、悲しすぎる物語。
森岡悠さんのような、笑顔が素敵で、
素直で、無邪気で、純粋な、キラキラした素敵な女の子が
ニンギョヒメになった事で、
より一層、悲しみを美しく際立たせていたと思います。
悲しかったけれど、とても素敵なニンギョヒメでした。
ENG第11回公演
さて、図師光博次の舞台は!
図師光博参加作品
劇団6番シード×自主制作映画チームProjectYamaken
実力派舞台俳優140名が出演!
「劇団のPV」が長編映画へと進化を遂げた!
映画「ディープロジック」
→映画「ディープロジック」公式ツイッター(@DeepLogicMovie)