更年期の年齢は個人差が大きく、40歳代前半に迎える女性もいれば、
50歳代後半になっても迎えない女性もいるため
更年期の年齢は個人差があります。
検査を行っても特に異常がなくても症状がひどくなり、
日常生活に支障をきたす状態を更年期障害といいます。
更年期になるとエストロゲン(男性はテストステロン)の分泌量が減少します。
これを脳が感知すると自律神経バランスに乱れが生じ、
それに加えて身体的(加齢など)、心理的(性格など)、
社会的(職場や家庭の人間関係など)な要因などが関与することで、
更年期障害を引き起こすと考えられています。
血管運動症状
のぼせ、顔のほてり(ホットフラッシュ)、
発汗、動悸、息苦しさ、疲労感、頭痛、肩こり、めまいなど
精神的症状
気分の落ち込み、倦怠感、イライラ、意欲の低下、
不眠、食欲低下など
身体的症状
腰痛、関節・筋肉痛、冷え、しびれ、疲れやすさ、
湿疹、かゆみ、排尿障害、頻尿など
最もつらい症状
<女性>
1位:精神不安定(イライラ・不安)
2位:発汗・のぼせ・顔の赤み
3位:倦怠感
4位:頭痛
5位:睡眠不良(不眠・寝不足)
<男性>
1位:精神不安定(イライラ・不安)
2位:腰痛
3位:睡眠不良(不眠・寝不足)
4位:首や肩のコリ
5位:便秘や下痢、おなかのハリなど便通の不調
上手な付き合い方
更年期の症状は病気ではないので治療法はありません。
薬やホルモン補充療法で軽くすることができても、
副作用を考えると自然な方法で克服していきたいものです。
薬を使わない3つの方法をご紹介します。
・生活習慣の見直し
・家族や職場の人間関係の改善
・家庭や職場の環境改善
なんといっても一番おすすめしたいのは、ストレスケアです。
ストレスは更年期の症状を悪化させる誘因になっています。
また、睡眠の質を高めるために朝の光をしっかり浴びるところから始め、
バランスのよい食事、適度な運動を毎日心がけてください。
できれば家族にも更年期で辛い状態であることを伝えて、
家事など協力してもらえると良いでしょう。
特に配偶者やパートナーの理解はとても大切です。
職場での人間関係の改善や負荷のかかる仕事の見直し
なども行えると症状が軽減します。
そして、最も大切なことは、更年期という人生の大きな節目
を自己成長の機会にすることです。
確かに心身の不具合で辛い状態ですが、病気ではありません。
新しい学びにチャレンジする、人生の目標を再設計する、
自分自身を振り返り、自己肯定感や自己評価を高めていくなど、
「この時だからこそできること」に取り組んでみることです。
そうすることで、たとえ更年期であっても活力と笑顔を手に入れることができます。