「美」に出会う時、私たちの脳の中はどうなっているとか?
「そもそも、美とは何か?」という理由は気になるところだが、
アメリカのDiscover Magazineで興味深い事実が報告されている。
美しいものを見たときに血流が増大していた部分の名称は、
内側眼窩前頭皮質。脳の前頭葉の中でも、
眼窩の上にある部分であることが発見された。
内側眼窩前頭皮質は大きく、
美だけでなく感情、報酬と喜びの感覚、
決断力などにも関わっている部位である。
実験によると被験者がより強く美を感じるほど、
内側眼窩前頭皮質はより活性化される。
このことから、
「美は主観にあるのか。それともモノ自体にあるのか」という
長年にわたる思索は、美はその物(絵や音楽)自体にあるのではなく、
見聞きする脳の持ち主にあるということが言える。
ホメオストレッチを受けた人の眼窩前頭皮質の血流が増加することである。
良導を受けた人の感想に、
「景色が鮮明に見える」「花を見て美しいと感じる」など
美に対する感受性の増加が見られる。
人間関係でも、嫌いな人の良いところに気づいていくのも
眼窩前頭皮質が関係しているかもしれない。
つまり、美の存在は、それを見聞きする持ち主にある。