彼女の隣に座ると
リュックから
ティッシュとタオルを出して
彼女の涙を拭いて
何と声を掛けたら良いかも分からない俺は
ただ彼女の隣で背中を擦り
落ち着くのを待つことにした。
時折彼女は過呼吸になったりして
気を失いそうにもなっていたから
「息吸って!ゆっくりで良いから…」
と声を掛けながらまた背中を擦って……
カバンから水も取り出して
「いっぱい泣いたから
まずは落ち着こう。ね?
大丈夫だから」
安心させるように言葉を掛けながら
飲ませたりして介抱した。
だんだんと彼女が落ち着いてくると
俺のパニックも治まって
少しホッとした。
でも沢山泣いて
目も鼻も赤くなっている彼女が可哀想で
いたたまれなくて
俺は
ものすごい悪いことをした気持ちになった。