「なんかごめんなさい………。
傷つけた……よね…」
でも彼女は正直に話したことによって
僕を傷つけてしまったと思ったようで
僕に謝ってきた。
「あ!違うよ!」
彼女が謝ることは何も無くて
これはお互いの立場や価値観を考えて
話し合っていくことだと思うから
確かに彼女の言葉で迷いは生じたけど
傷ついた訳ではなかった。
そして僕は彼女の言葉で
やっぱり彼女は思いやりのある
優しい人なんだなぁと思っていた。
「傷ついたんじゃなくて
あの………単なる僕のワガママで……
やっぱりヌナとお友達でいたいから
どうしたらヌナに負担をかけないで
友達でいられるかなって
考えてただけだから……」
芸能人になってから
一般の人と友達になりたいって思って
芸能人の方から
近づくことは決して多くはないだろう。
そんな滅多にない
今の僕にとっては
奇跡に近い出会いだというのに
芸能人であるからこその障害が多くて
このまま上手くいかないのか……
あぁ…なんて窮屈なんだ………
そう悲しくも思った。