移動のバスでは
ちょっとバレそうになって
ヒヤッとした時もあったけど
乗り降りが多い路線だからか
なんとかバレずに(たぶん)目的地に着き
彼女のいるスーパーに足早に入った。
カゴを持って
まっすぐ目的のお菓子コーナーに向かうと
段々近づいてくる
彼女の可愛らしい声に口元が緩む。
お菓子コーナーに足を踏み入れれば
一生懸命に接客している彼女の姿があった。
そろそろと彼女の背後から近づいていき
対応が終わるまで
チョコレートの袋をカゴに入れたりして
静かに待っていた。
対応が終わり
気配に振り返って
僕がいることに気づいた時の彼女は
ぎょっとした顔をしていて
でもすぐに顔を反らし
様子がおかしかった。
僕が来たことが嫌そうな感じで
接客の時とは全く違う反応。
その態度に
やっぱり僕自身に
何か思ってることがあるんだろうなと思った。