でも彼は引き下がらずにすぐ






「大丈夫だから」







根拠もなくそう言ってくるから困る。











どうしよう……と戸惑っていると







「ヌナとこのままここでバイバイなんて

僕出来ないよ……」







彼は悲しそうにそう言った。











彼の立場上

周囲に誰かいないかとかすごく不安になって

気になってしまうけど






確かにこのままだと

お互いにずっとスッキリしないままで

いなきゃいけない気がした。













今日が最後………











私は周囲をキョロキョロと確認すると






小さく溜め息をついて








「………少しだけ」







鍵を開けた。