しばらく泣いて





疲れて




彼の腕の中でぐったりしていると









彼が私のことを覗き込んでくるから








泣いてぐちゃぐちゃの顔を見られたくなくて

顔を背けようとしたんだけど









頬に手を添えられてそれを阻止されて



彼は親指で涙を拭ってきた。












「落ち着いた?」







「うん……………………ごめん……」








「謝んなよ」








彼は涙で肌にくっついた髪を避けて

耳に掛けてくれる。













「俺の気持ちは……分かってくれた?」








「うん………」








「じゃあ別れるの撤回で良い?」














「…………うん…」