私はふぅーっと

自分を落ち着かせるように息を吐き




その人に近づいて行く。


















「ユ………ンギ…?」








少し離れた距離で





聞こえるかも分からないくらいの

小さい声で彼の名前を呼んでみると











その人はバッと顔を上げた。













その人はやっぱりユンギで






目がバチッと合う。









緊張でドキンドキンと

心臓の高鳴りを感じて狼狽えていると







彼は

ズンズンと私との距離を縮めてきて







逃がさないとでも言うように

少し乱暴に私の手首を掴んだ。