「モヨナ……」
こんなカッコ良くない僕でも
やっぱり彼女は受け入れてくれるんだ……。
彼女の方が
年上なのかと思うくらいの寛容さに
呆気に取られていると
「たぶん私………
何でもオッパの一押しが欲しいんです。
意思が弱くてごめんなさい……。
でもなんか……
ちゃんと決断出来る気がします。
ありがとうございます」
自分は意思が弱いだなんて言った。
彼女は僕にはすごく優しいくせに
自分には厳しいんだな……。
こんな僕でも嫌わないでくれて
一途に想ってくれてたんだから
意思が弱いなんて僕は思わない。
僕の言うことを
素直に受け入れてくれる彼女は
可愛くて
守ってあげたくなるしね。
「ごめんな……
もっと早く相談に乗るべきだった」
これからは遠慮しないで
僕も意見を言うから
今回はホントごめんな……。
「過去のことはもう良いんです。
オッパが私のこと
すごく大切に思ってくれてるってこと…
すれ違ったからこそ分かったんですから。
やっぱりオッパが居ると
私は前向きになれます。
ありがとう…」
不意に彼女が僕の頬にキスをしてきて
えぇっ と
またビックリはしたけど
僕はもうそんな彼女の虜で
幸せでそれすら笑ってしまった。