「そんなことがあったんだ……。
俺、ホント何も知らなかったんだな……
助けてやれなくてごめんな……」
僕がただ嫉妬して
彼女の状況をちゃんと把握せず
助けられなかったが為に
取り返しのつかないことに
なってしまったような気がして
僕はとても後悔した。
情けなくて
申し訳なくて
彼女に頭を下げる。
彼女が芸能界に入るきっかけを作ったのは
僕だったくせに
ちゃんと守ってやれなくて
ホントにごめん………。
深く後悔して謝っていると
彼女は慌てたように
「や、オッパが悪いんじゃ………
私が自分で決めたことですから……」
と言ったけど
僕は
言ってることとやっていることが
全然一致してなくて
自分でも最低なやつだったと今気づいて
心底落ち込んでいた。