「あの……お試しの1回だけのモデルが
なんか上手くいって…
プロデューサーさんに呼ばれて…
コンタクトの会社の社長と会って……
長く契約したいと……。
そしてプロデューサーさんから事務所に
入らないかとお話をいただいて……。
すごく迷いました。
続けるつもりは本当になかったので
事務所に入る気なんて更々なくて……」
そう……
僕とのすれ違いのきっかけは
事務所に所属する話からだった。
僕は相談に乗れなかったから
彼女は一人で沢山考えたのだろう。
「でも………予想外のことが起きて……
図書館に不審者が増えたり
家までストーカーされたりということが
多くなってきたんです……。
怖かったですし、
図書館に迷惑も掛けられないし……
だから私はやむを得ず図書館を辞めて
事務所に入って
守って貰うことにしたんです…」
ネットで彼女を調べてた時に
ストーカーみたいな書き込みしてるヤツは
見たことあるけど
そこまでだったとは知らなかったから
彼女の話を聞いて
既に不安で冷や汗をかきそうだった。
彼女が芸能活動をやりたいから
という理由ではなく
自分自身を守る為という理由でやむを得ず
好きだっただろう図書館の仕事を辞めて
事務所に入っていたというのは
僕にはあまりにも予想外の事実で
ショックで言葉も出なかった。