どうして……泣いてるの……?
情けない僕に引いたんじゃないの……?
少し痛いくらいに
僕を抱き締めながら泣く彼女に
僕はどうしたら良いのか分からなかった。
「オッパは恥ずかしいのかもしれませんが…
オッパの気持ち……
私は全然ガッカリしませんよ?
ビックリはしましたけど……。
オッパの本当の気持ちを聞けて
嬉しいですし、ホッとしてる自分がいます。
オッパも同じ人間なんだな……
私のこと好きで居てくれてるんだなって…」
彼女の言葉を聞いて
僕も彼女のことを
全然分かっていなかったのだと痛感した。
こんなダサい僕を見せても
平気で受け入れてくれる人だったなんて……
僕の情けない気持ちも
でも好きだからこそだってことも
ちゃんと分かってくれて……
彼女はこんなに寛大な人だったんだって
驚くと共に
ものすごくホッとして
気づいたら僕も泣いていた。
なんでもっと早く言えなかったんだろう…
彼女を信じられなかったんだろう…
自分だけ苦しいみたいに思ってたのに
自分には勿体ない程の彼女を
自ら失うようなことをしていたことに気づき
悔しくて涙が止まらなかった。