「本当は…………
この世界に入って欲しくなかった……。
でもそのきっかけを作ったのは
皮肉にも俺だったから……。
モヨナが沢山傷ついてきたことを
知ってるからこそ守りたいって思ってる。
でも………モヨナは…
ずっと殻に閉じ籠ってきたからさ……
外に出て好きなこともして欲しい
っても思うんだ………今まで我慢してきた分。
だから俺はどうしたら良いか
分かんなくて……。
俺のせいで彼女を束縛したくない。
でも………この世界ってそんなに
キラキラしてることばかりじゃないだろ?
傷つけられる可能性も高い。
今のままじゃ……彼女を守れないけど…
そもそももう
俺を必要としてないのかもって思って…」
本音を言うのも恥ずかしかったし
まとまりのない話をしてしまったなと
言ってから反省してたけど
ナムは分かってくれて
「ホソギの愛ゆえだな
その矛盾した想いは。
彼女のこと……
ホントに大切に想ってるのは
よく分かったよ」
ナムは僕の肩を抱いてくれた。
ナムが僕の気持ちを理解してくれて
話しただけでも気は楽になっていた。
「広告見てさ
このアイドルだれだっけ?って
思っちゃったよ、俺最初」
ナムはそう言って笑った。
「ホント、広告でも違和感ないよな。
でもモヨナはさ……
自分の魅力に気づいてないから
すごく心配になるんだよな…。
出逢った頃よりだいぶ素直になって
でもその分人に流されやすくなったし…」
「……それは心配だよな」
こうやって彼女のことを口に出来ることが
蝕まれた僕の心の毒抜きになっていた。