久しぶりに抱き締めた彼からは


前と変わらない
ほんのりと甘い良い匂いがしてくる。









体はガッチリはしてるけど




不安げに背中が丸くなっていて





守ってあげたくなるような気持ちになった。















「オッパ………
そういうことは早く言ってください……」






私の目からは
複雑な思いが混じった涙が出ていた。











「オッパは恥ずかしいのかもしれませんが…
オッパの気持ち……
私は全然ガッカリしませんよ?
ビックリはしましたけど……。

オッパの本当の気持ちを聞けて
嬉しいですし、ホッとしてる自分がいます。
オッパも同じ人間なんだな……
私のこと好きで居てくれてるんだなって…」






私は泣きながら彼の背中を擦っていると





彼からも微かに
鼻をすするような音が聞こえてきて








私の背中に
そっと彼の手が添えられたのが分かった。











「私………実はすごく後悔してるんです………
事務所に入ったこと……」









彼が本音を言ってくれたから


今度は私の気持ちを話す番だと思って
そう話し始めた。