裏口に辿り着くと
ナムジュンさんがドアから顔を出していた。
「あ………」
「あ~こっち」
彼に従って中に入ると
入り口からすぐの部屋に通される。
「もうホソギ呼んできちゃうけど大丈夫?」
「……………はい」
かなり緊張している私に
ナムジュンさんは
「大丈夫大丈夫。
ホソギは怒鳴ったりしないから。
会えば大丈夫だってきっと思うよ。ね?」
と優しく声を掛けてくれた。
「はい……」
「じゃあちょっと待っててね」
そう言って彼が居なくなると
更に緊張感が高まる。
ギクシャクしてるとはいえ
まだ自分の彼氏なのに
どうしてこんなに緊張しちゃうのかな……
それだけ距離が
出来てしまったということなのかなと
痛感する。
彼を待っている数分は
私にとって
地獄のような時間だった。