「ジンくんは来ちゃダメだよ…。
大丈夫、ちゃんと帰れるから。
運転手さんには
大丈夫だって言っておくから」




「え、なんで~ダメだよ~
倒れちゃったらって僕
気が気じゃないもん」





「そこまでは大丈夫だよ。
ジンくんのおかげでもう元気だから」





「え~~元気だなんて嘘だ~

………じゃあ絶対連絡してよ?
運転手に変なことされたら即通報だよ?
いい?」





「うん、分かった」








過保護な彼にちょっと笑えてくるけど


そこまで想ってくれて
ありがたいなぁと思った。











よし、心配性な彼の為にも
しっかりしてちゃんと帰らないと!











私はちゃんと地面を踏んで

歩き始めた。














タクシーの運転手に
勘づかれると悪いから



ジンくんには
タクシーが来る前に
自分と別れるようにお願いした。











彼はそれでも色々と気遣ってくれて






「これ、大きいと思うけど……
ここで被っちゃうと芸能人だと思われて
追跡されると悪いから
家着いた辺りで被ってね。
あとこれも、未使用だから付けて」





色々と配慮してくれて


帽子とマスクをくれた。











「本当に気をつけて帰ってね!
絶対連絡して!絶対だよ!
あと早く医者に行って、ちゃんと教えてね」






「うん」










彼と知り合いの警備員さんの所まで
連れてってくれて



そこで彼と別れた。