思いも寄らない展開過ぎて




私はケーキもコーヒーも
喉を通らなくなった。









「この間
モヨンさんの問い合わせが殺到していると
言いましたよね。
今はお答え出来ませんで封じ込めてますが
それも限界が来ています。
モヨンさんのことを嗅ぎ回っている連中が
沢山いるんです。
だから……モヨンさんには
守ってくれる人が必要です。
守ってくれるもの……
それは事務所なんですよ。
今はフリーですから
モヨンさん自身で
自分の身を守らなければいけません。
でも……それにも限界があります。
直に気をつけてだけでは
何ともならなくなります」








「……………」









「先程のモデルの件と同時に
事務所に所属することも
考えてみてくれませんか?
事務所に入れば
あなたをちゃんと守ってくれます」









「でも………今の職場は……
事務所に入ることは……」









「そうですよね……今のままでは……。
でもモヨンさん……
私からしても普通に生きてるのは
本当に勿体ない逸材です。
私も長年この仕事をしていますが
あなたは成功出来ると確信しています。
どうか……考えてみてください」









私の頭の中は混乱していて



ちゃんとした思考が出来なかった。








だってホントに
一回きりだと思っていたから……。












ただ帰りたいと思った私は




「お時間下さい………
今は何も………考えられないので……」








そう断って


食べ物もそのままにその場を後にした。