「ここだけの話ですが
モヨンさんはBTSのMVにも
協力されていたと伺いました。
それでパクさんと
お知り合いになったんですよね。
今後何か活動を考えてらっしゃいますか?」
「あ……よくご存じで……。
今後のことは考えておりません。
お声掛けいただいたので
今回だけと思ってさせていただきました。
私は別に働いておりますので……」
ホソクオッパとの関係性も
知られちゃまずいし
どこまで聞かれるかとか色々と不安で
ちょっと手が震えた。
「勿体ない……。
私、モヨンさんは
モデルに向いてると思うんですよ。
撮影の風景を少し見させていただきましたが
緊張は慣れで何とかなります。
せっかくの恵まれたお顔立ちですので
活かさないと勿体ないです。
他の活動はまだ先でも良いと思いますが……
私としては是非うちとの契約を
延長していただけないかと思っています」
「…………ぇ………」
「今の契約があと1ヶ月で切れますよね……。
だとあの広告もそれに伴って
掲載出来なくなってしまうんです。
ですので、契約を延長させていただいて
そのタイミングでもう一度
撮影させていただければと思っています。
報酬はもちろん増やしますし
事務所に所属して契約でも個人契約でも
どちらでも構いません。
もう一度是非ともお願いしたいと
思っております。
考えていただけないでしょうか」
「…………」
思いも寄らない話に
私は思わず無言になった。
すると
プロデューサーさんも
隣から私を説得してくる。
「アン社長の気持ち……分かります。
モヨンさんはアン社長の考えていた
ブランドイメージにマッチしてるんですよね。
ナチュラル、清楚っていうワードに
モヨンさんはピッタリです。
モヨンさん…僕からもお願いです。
もう一度だけ…
検討してみてくれますか?」
ここでお断りするのは
かなりの勇気が要る。
「………考えてみます」
私はそう言うので精一杯だった。