その中の数枚は特に
自分でもビックリするくらい
綺麗に撮れていて
「これ候補だね」
とプロデューサーは満足げに腕を組む。
「結構良いの沢山あるから
どれを使うか迷うね~。
僕らがこの中から選んで編集して
それで広告に載せる形になりますから
載せる直前になったらモヨンさんにも
データ差し上げますね」
そう説明を受けると
「じゃあこれで撮影終了です。
お疲れ様でした」
全体に声が掛かって終了となった。
少し達成感を感じながら控え室に行くと
メイクさんが駆け寄ってきてくれて
「モヨンちゃんお疲れ様。
はい、これメイク落としね。
さっき撮影中に
レンズ会社の社長さんが来てて
モヨンちゃんのこと褒めてたよ。
イメージに合ってるって。
良かったね!」
と自分のことのように
嬉しそうにそう話してくれた。
「ホントですか!
嬉しいです…」
「ふふふ。
それでこの中から好きなレンズ
2セットプレゼントだってさ。
どれにする?」
「え……じゃあ……
これと………これ……にします」
撮影で付けてみて
良いなと思った茶色系のレンズを貰った。