俺は一人ぼーーっとしながら
仕事が終わって
彼女が居る家に帰れたら
幸せなんだろうな…………
そんなことを思っていた。
現実に意識を戻せば
そんな夢のような話を考えたって
どうしようもなくて
寂しくなるだけだから
俺は帽子をとって
頭を振って髪の毛を直すフリをして
頭からそんな妄想を振り下ろした。
彼女を送ってかなきゃと動きかけて
あっ!やべ!!
ふとパーカーのことを思い出した。
「あ……やべ……忘れるとこだった……」
カバンから透明な袋に入った
パーカーを取り出して
「これさ…………お前にやる」
なんか恥ずかしくて
ちょっとぶっきらぼうに渡した。