カムバックが発表されてから3日後。
MVの俺たちがすべきチェックは完了し
少しスケジュールが緩んだ。
そしたらどっと疲れが来た。
ソファに沈み込む俺の重い身体。
ここんとこ2ヶ月くらいは
四六時中頭の中が仕事のことしかなくて
寝ても仕事の夢だった。
さすがに
仕事から頭を離さないとヤバいと思った。
頭から一旦
仕事を消した途端に浮かんだのは
アイツだった。
ずっと俺から連絡もしなかったから
さすがにやべぇだろうと思ったけど
でも………今さら連絡したら
俺の都合すぎるか…?
夜も遅いし躊躇したけど
でもここで連絡しなかったら
もう連絡する勇気が
なくなりそうな気がして…
彼女に何と言われるか怖くもあるけど
スマホを操作して
画面に写し出された受話器ボタンを
タップした。