「でも僕は嫌」


「ち……違います。
でもあの…………
本当に私のこと……
好きなんですか?
好きになられるようなこと……
全然した覚えないですし…」











最初は


俺を彼氏に
したくないからなんだろうなと思っていた。








でも彼女は
それは違うとすぐ否定してくれたから
そういうことではないとは理解した。






だったらどういうことなんだろうと
悩んでいると





俺が彼女を好きだという
意味が分からない
というようなことを言ってきて




あぁ……俺……
言葉足らずだったんだなと反省した。










ちゃんと理由を言ってなかったから

彼女は俺の告白が
不思議でしかなかったんだろう。








そう理解した俺は



彼女にちゃんと理由を話した。













「僕は小動物みたいに可愛い君に
一目惚れしたんだ。

当時、確かに僕はコリちゃんと話したことは
あまりないよ。
でも、僕は君を見ていた。ずっと。
控えめで教室の端で静かに
友達と話しているコリちゃんに
ずっと好意を寄せてたんだ。

僕はまだ好き。
今更って思うだろうけど
やっと想いを伝えられて…
本当に大切にしたいと思ってるから…
…………僕と付き合って欲しい」











これで分かってくれたかなと思って
彼女の反応を伺うと





彼女は顔を上げて
キョロキョロと周りを確認し始めた。












え?なんだこの奇行は……とビビっていると


 




「………あ!
もしかしてドッキリですか…?」





と言うから

ちょっと吹き出した。











俺は本気で告白したつもりなのに


彼女はどうしても
それを信じられないようだった。