俺たちの場合
物事の段取りとそういうのは
ほとんどマネージャーとか
事務所の人がやってくれるから
俺にはそういうのを
そつなく出来る自信はなかった。
でも彼女は
「ソクジンさんは私なんかよりも
きっとそつなく出来ますよ。
みんなに好かれてますし…」
と言った。
俺にとってその発言は
彼女からの嫌みに聞こえた。
好かれてるだなんて……
好かれてるとしても
それは大抵、芸能人としての俺であって……。
一番重要な彼女は
俺と再会した時から……
いや
中学の時からきっと
好きではないのだろう………。
というかもはや
嫌われてるのだろうとは思った。