少しして
「お電話変わりました。
経理課のチェです」
可愛らしい声が電話口から聞こえてきて
ホッとしたし、嬉しかった。
「あ、コリちゃん？
や〜カッコいいねぇ～」
職場に掛けるなんて
場違いなのは分かってるけど
堅苦しく話す内容じゃないから
敢えてゆるい感じで話した。
そしたらなんかシーンとしてしまって…
変な会社名名乗っちゃったし……と
慌てて彼女に
俺のことだと認識しているか確認をした。
「ごめんね、仕事中に会社に掛けたりして。
僕、ソクジンなんだけど覚えてるよね？
この間同窓会で会った」
彼女のえっ て感じの息遣いが聞こえてきて
驚いたことが伝わってくる。
でも彼女はそのまま黙っているもんだから
「もしもしコリちゃん？聞こえてる？」
と呼び掛けた。