小雨が降る中
2人で横に並び
右手に傘
左手に彼女と手を繋いでゆっくり歩く。
「ヌナはこの辺お散歩したりするの?」
「普段はギリギリまで寝て
準備してすぐ仕事行くから
今回が初めてだよ」
「そっかぁ。
ヌナの初めていただき~
いいね、こういうの」
「ふふふ。
テテはここでしか出来ないでしょ
こういうのは」
「そう……だね。
ここでしか出来ないこと……
この2日間で沢山出来たなぁ…」
社長に世間に隠れないで
彼女とデート出来るかと問われて
最初は迷ったけど
意を決して
ここニューヨークでだけど
彼女と堂々とデートして
初めて出来たことが沢山あった。
“芸能界に入ったから出来ないこと“
とレッテルを貼っていたことも
彼女となら出来た。
「最高だった。
ヌナのおかげで、俺はもう大丈夫だ…。
元気出たよ。
勇気出して……来て良かった」
彼女がまた
僕の元に戻ってきてくれたから
オフは休まず
ここでフルに使ったけど
反って元気が湧くのを感じていた。