「俺……
明日の午後の便で
韓国に帰んなきゃなんない……。
そのくらい強行スケジュールでも来たの…
なんでか分かる?」











そう問い掛けたけど



彼女からは返答はない。











まぁ当然か………。








僕が一方的に予定を立て
渡米してきただけだから




知ったこっちゃないよね………。












でも




僕は振り向いて貰える為に


ここで本気度を見せなければならない。












「正直に話すよ。全て。
俺の本気………分かって欲しいから」









僕は彼女の手を取って
ぎゅっと握った。














「ヌナに騒動の真相を伝えても
振り向いてもらえなくて
絶望に陥ってた時…
友達に別の恋をして忘れるくらいしないと
精神的に辛いだけだって言われて……
別の恋してみようかなって
少し思った時期がある……」









正直に話して

僕の嘘じゃない気持ちを伝えようと

これまであったことを話し始めた。












彼女は顔色一つ変えず



海を見つめていた。













「俳優友達の紹介で
これから女優として有望な子に
一回だけ会った。
もちろん何人かでだけど…」









そう言ったら





彼女の目や喉が微かに動いた。