お互いに適当に本を持って来ると
彼はソファベッドに横になる。
私は同じソファベッドの
壁に寄り掛かって座ると
せっかくだし……と
気になってた漫画を読み始めた。
漫画喫茶だから
あまり大声では話せる雰囲気ではないし
まぁこういうことをしたかったのかな~って
最初は気にせず読んでいたんだけど
ふと
なんかデートなのに
会話しないのもなんか変かなと思って
小さい声で
「ねぇ……ユンギ」
と声を掛ける。
でも彼からは返事はなくて………
漫画を避けて彼に目を向けると
彼は腕を組んで寝ていた。
なんだ………本読む気ないじゃん……
一人で笑いながら
バッグからカーディガンを取り出して
彼に掛ける。
彼は帽子もマスクもそのままで眠っていて
それでも寝顔の美しさは分かる。
私は彼の寝顔を見ながら
色んなことを考えた。