「よし……
じゃあどっか行くか」







彼は急にそう言ってスッと立ち上がった。













私は彼の
『信じる…お前の言葉…』という発言を
ふと思い返し



どういう意味なんだろう………と
頭の中で考えていたこともあって







え?っと驚いて
彼を見上げた。












「どうした?
え?って……
せっかくのデートだろ?」






彼は私の手を引っ張って立たせる。







「あ………うん………」








彼は支払いも
いつの間にか済ませてたみたいで





私は彼に流されるまま


店を出た。















「どっか行きたい所は?」



「………え?」



「え?じゃねぇよ。
どうせまた特にないって言うんだろ?」










「うん……」







彼の予想と同じように答えると



彼はフッと笑った。