翌日
会社に行くと
ヨンジュン先輩に話し掛けられる。
「シセリさん。
今日の夜空いてる？」
「え？あ……はい……」
「飲みに付き合ってくれない？」
少し考えたけど
まぁいっかと思って
「いいですよ」
と答えた。
でも
日中の仕事では失敗続きで
怒られまくったから
落ち込んでて
夜の約束をすっかり忘れていた。
すると
帰り際にヨンジュン先輩が
「ちょっと？シセリさん？
忘れてないよね？」
と声を掛けてきて
ハッとした。
「あ……」
ヨンジュン先輩に軽く睨まれて
「俺もう少し掛かるから
先行ってて。
この前の店でいい？」
「あ……はい」
私は会社を出て
ゆっくり歩き出した。