「………………ヌナ……?」
私は目をつぶって
物凄い勢いで流れ出る涙を止めることなく
ただただじっと涙を流していた。
そんな私を
彼は包むように抱き締めてくれて
彼の優しい香りに
涙は余計に留まることを知らず
みっともなくも流れ続けた。
「ねぇ……………どうして…………
どうしてそうやって…………
私の前に現れるの………
必死に忘れようとしてるのに……………
どうして……………」
私の苦しい思いは限界だった。
「モテモテで……
人を振り回して
気持ちもかき乱して………
テテなんて
だいっっ嫌い……!!!」
私は感情のストッパーが効かなくなって
彼の腕の中で
泣きながらそう叫んだ。