「ねぇ………ヌナはもう
俺をテテとは呼んでくれないの?」
さっき彼が言いかけた言葉が気になったけど
『テテとは呼んでくれないの?』
そう問い掛けられて
答えに詰まる。
別に呼んだっていい。
でも
なんとなく
私自身が
付き合ってるって
錯覚してしまいそうだったし
彼とはあんなことがあって
一線を画すべきだと思っていたから……。
「いいよ、テヒョンくんでも。
俺がヌナに
それだけのことをしてきたんだって
分かってる。
俺はウザいだろうし
諦めが悪いと思ってるだろうけど……。
でも……やっぱり……………好き……
好きなんだよ……。
他の人になんて……気が向かないよ。
向けてみようとすら思わない。
俺はまだ………ヌナと……終わりたくない……」
彼の真っ直ぐな言葉が
色んな方向から
心に突き刺さってくる。
私はこの時、嬉しいよりも
苦しいと感じていた。
「ヌナがまたニューヨークに行くって
俺に言った時……
俺……またすごい不安になって……。
ニューヨークで変な野郎に
声掛けられないかとか
もう戻って来ないんじゃないかって……」
テヒョンくんは
何も言葉を返せない私に対して
溜まっていた不安な気持ちを
私にぶつけてきた。
たぶん本人は気付いていないけど
彼は不安になったり寂しくなると
声のトーンがほんの少しだけ上がる。
それを知っていた私は
彼の不安だと言うことは
きっと本心なんだろうと思った。