「ヌナァ~
俺と結婚しよ~」
仕事後にとりあえず取った電話で
いきなりそんなことを口にしてくる彼。
彼は変わってる人だから
ふざけてるのか
大真面目に言ってるのかは分からないけど
色々ぶっ飛んでるのは間違いない。
「あのさ…
そもそもテヒョンくんは
スキャンダルあるくらいなんだから
女の子に困ってないでしょ?」
半分笑ってそう言えば
「興味ないもん。
ヌナしか全然興味ない!
なんなら
他のメンバーに確かめてもいいよ!」
なんて返してくるから
笑って誤魔化すしかなかった。
そんなある日
社長に呼ばれて
ランチがてら打ち合わせに行った。
社長からは
ニューヨーク滞在の
正式なスケジュールを告げられた。
とりあえず2ヶ月は確定で
その後は進捗次第と言っていたけど
今回は今までで
一番長い滞在になりそうな気がした。
「分かりました」
平然と資料に目を通していると
「○○さん、いいの…?」
突然そう言われて
思わず目を上げた。