ミョリちゃんは
僕の話を聞きながらも
モヨナの腰に当てている
僕の手をじっと見ていた気がして
僕はさりげなくそっと手を外した。
「へ~そうなんですね~
すっごい仲良いなぁって思って見てました~
ダウォンさんの友達の妹ってことは…
もしかして地元一緒ですか?」
「あ…はい。
家も近いのでよく
家族ぐるみでのお付き合いをしてまして…」
彼女は一生懸命
彼女の問いかけに返していて
僕ら2人でミョリちゃんに
言い訳してるみたいで
なんだか複雑な心境だった。
「ホソクさんと
そこまで長い付き合いだなんて
モヨンさんが羨ましいです~」
言葉とは裏腹に
ミョリちゃんがモヨナに向けた目は
どこかキツいような気がした。
口元は笑ってても
目が笑っていなかった。
彼女は一体
今何を思っているのだろうか……………。
この微妙な雰囲気に
どうしたら良いのかと考えていると
「じゃあそろそろ解散!」
と声が掛かって
正直ホッとした。
僕はモヨナと会場を出る。
メンバーは一緒に寮に帰るので
練習生とモヨナは各々
タクシーで帰ってもらうことになった。
僕はタクシーに乗り込もうとするモヨナに
「今日は本当にありがとう。
ゆっくり休んで。またね」
と声を掛けて
彼女と別れた。