「か、変わりましたか……」
「僕の事は覚えてる?」
「ご、ごめんなさい………
私…記憶力悪くて………」
「たぶん覚えてないよ。
1、2回くらい話したくらいで
僕、ほとんど学校いなかったし」
「あ……そ、そうなんですね……」
どおりで記憶がない訳だ。
「でも僕はコリちゃんのこと覚えてるよ。
何だっけかな~
確か運動会の準備で話したんだよな~」
この人
アイドルなんだよね……?
随分気さくに私に話してくるなぁと
思っていると
「そういえば会場、戻るよね?」
そう聞かれて
我に返った。
「あ、はい……」
「じゃあ僕も一緒に行かせて」
なんとなく一緒に歩き始めたけど
この人
アイドルなんだよなぁ…………
そう思って
横をチラッと見ると
彼は何故か私をガン見していた。
気恥ずかしさで
すぐに顔を正面を戻したけど
この時
私はこれはヤバイ状況だということに気づく。
このまま行ったら私は干される……
私は急に焦り始めた。