ケータイで話をしている長身の男性と
小柄な女性。




後ろ姿では分からなかったけど

横を向いた時の一瞬で

ヌナだと分かった。














やっと見つけた…………















「ヌナ……」






僕は今しかないと
彼女に声を掛けた。










 
彼女はかなり驚いた様子だった。










彼女は少し見ない間に

すごく綺麗になっていて



振り向いた彼女に

僕はすごくドキドキした。








女性らしくて
でもキリッとした感じのスーツに身を包み



髪色は上品な栗色。






元々綺麗だった彼女の白い肌は


更に磨きがかかって
光るようだった。














「……………ど……うして………」





「それはこっちの台詞」








僕は彼女の方へ
少しずつ距離を縮めていった。






 




「ずっとニューヨークにいたの?」




「……………」



 



彼女は何も答えず

ただ僕に怯えている感じだった。








「だからコレ入ってた封筒に
ニューヨークの郵政局の印があったんだ?」





「……………」







ネックレスの事を言っても
彼女はチラッとネックレスを見ただけで
後ずさりしていた。