それからは
俺の忙しさが増してきて
なかなか1日まるっと休みという日が
なかった。
デビューして
そんなに経っていないということもあって
プロモーションが忙しかったし
新曲のダンスにすごく時間を掛けていたので
体力的にもかなりキツかった。
デビューするまでは
それ程うるさく言われなかった
ビジュアルに関しても
細かく指示されるようになって
勝手に変えられ
どんどん奇抜になっていった。
そんな中だったけど
彼女とデートの約束をしてから
数ヵ月経って
やっと落ち着いた休みがとれて
彼女と連絡をとって
会うことになった。
数ヵ月ぶりに会う彼女。
ビジュアルのこともあるし
何を言われるか
少しドキドキした。
待ち合わせ場所は
彼女のアパートの最寄り駅。
俺はバスを乗り継いで向かった。
待ち合わせ場所に着くと
彼女は既に来ていた。
ベージュの上品なワンピースを着ていて
年齢よりも
良い意味で落ち着いた
大人の女性に見えた。
それに対しての俺………。
なんか合わないなと
少しだけ気が引けた。
「シセリ」
彼女の名前を小さく呼ぶと
彼女は俺に気づいて微笑んだ。
そんな様子を見て
どこまでも綺麗になっていく彼女に
俺は少し焦った。
「あ……ユンギ…。
久しぶり……」
やっぱり少し緊張したけど
彼女の話し方とかは変わってなくて
少しホッとした。
「飯行くか、早いけど」
そう提案すると
「そだね」
彼女は
そう答えて俺についてきた。