彼女の所まで行って声を掛けると
ケータイをいじりながら歩いていた彼女は
ビックリしていた。
「うわ……ビックリしたぁ……
…………?ユンギ…さん?」
「よそ見歩きは危険だぞ」
「え…?あの……お断りしましたよね…?
予定あるからって……」
「あぁしたな」
「じゃあなんでここに?」
「会いに来た」
「誰に…?」
「あんたに」
「………あの…私急いでて……
せっかく来てもらって
申し訳ないん…」
「俺さ、気づいたことあるんだよね」
俺は自己中だって分かっていながらも
彼女の言葉を遮った。
「え?」
彼女はキョトンとした。
「俺さ……
好きだわ………
シセリさんのこと……」
人生で初めて告白したのに
意外にもストレートに言葉が出てきて
自分でも少し驚いた。
「…………え?………は?」
彼女は目をキョロキョロさせていて
動揺しているのが分かった。
「だから合コンとか行くなよ」
彼女は突然の告白に
呆気にとられていたけど
やっとのことで我に返って
「あ……の………そう言われても……
約束してるので……」
そう言った。
彼女の立場になって考えてみれば
それもそうだ。
迷惑な話だ。
だから俺は
「だよな………。
じゃ、考えといて。俺のことも」
と言ってあっさり引き下がった。
「じゃあな。気をつけて行けよ」
俺は自分でも
訳の分からない事してるなと思って
彼女の元をそそくさと去った。
気持ちだけとりあえず伝えて
早々に去ったのは恥ずかしかったから……。
俺自身
前々から
今日告ろうと思ってた訳じゃなかったから
すぐ彼女に
答えを求めようともしていなかった。
でもそのうち
返事も聞かなきゃなと思いながら
俺は寮へ帰った。