久しぶりの韓国の空気は
なんだか少し懐かしい感じがした。
真っ直ぐ会社に行くと
皆が暖かく出迎えてくれて
まだ1回しか会ってない人たちでも
電話でのやりとりをしていたからか
自然と会話は出来た。
社長からは
3日間休養を取るように言われて
私は社長と同じマンションへ帰った。
休みの初日はやっぱり時差ボケで
一日中寝ていた。
翌日はもうさすがに寝たくないと思って
久しぶりに
前にバイトをしていた弁当屋さんへ行った。
バイトの人は変わっていたけれど
中にいるおばさんは変わってなくて
「あら久しぶり~」
と出てきてくれた。
ニューヨークのお土産を渡して
あれから海外に行ったことを話すと
たいそう驚いていた。
「ホントまぁすごく綺麗になって………。
声を聞くまでは誰か分からなかったよ」
おばさんはそう言って笑った。
お昼の混む時間になりそうだったので
「お元気で~」
とお店を出て行こうとする。
すると
思いがけない人に遭遇する。
「え………スンギさん……?」
私が弁当屋に入ろうとした男性を
チラッと見た時に
スンギさんだということに気づいて
思わず声を掛けた。
スンギさんは
一瞬、誰!?という顔をしていたけれど
「もしかして……○○さん…!?」
と気づいてくれた。
「そうです!○○です!」
「うわ~すごい久しぶり!
いや~変わって気づかなかったよ~
あ、もしかしてお昼?」
「あ、いや……前バイトしてたので
挨拶に来てたんです」
「あ、バイトしてたのってここだったんだ!
結局○○さんがいる間に行けなくて……
僕あの後すぐに部署異動なって
色々バタバタでさぁ……」
「そうだったんですね。
忙しいなら仕方ないですよ。
それよりスンギさんがお元気そうで
何よりです」
「あ!!
○○さん今から少し時間ある?」
「えぇ……まぁ……」
「ちょっと待ってて」
スンギさんは急いで弁当を買ってきて
私に1つ渡してきた。
キョトンとしていると
「一緒にランチしよ」
そう言われて
彼に連れられて
前に社長とランチをした公園に行った。