ニューヨークに着くと
再び時差ボケをしたり
気温の違いで体調管理が大変だったりで
少し大変な思いはしたけれど
住む物件を探したり
買い物をしたりで
仕事ではなかったので
楽しくしていた。
それに社長が入社祝いだと
高そうな服をプレゼントしてくれて
申し訳ない半分
すごく嬉しかった。
「化粧品だからイメージも大事。
だから着るものとか
化粧を気にする必要も出てくると思う。
まぁ君は元が良いから
そんなに頑張らなくていいけどね」
社長にアドバイスをもらって
Big Hit時代に貯めに貯めた貯金を使って
ニューヨークのブティックに足を運んだり
色んなメーカーの化粧品を
使ってみたりすることにした。
最初の3日間はそんな感じで
新しい生活に向けての準備を進めて
4日後には新居での生活がスタートした。
住居は会社負担という話で
社長はそこそこ良い所に
住ませてくれようとしていたけれど
家具も譲ってくれたり
買ってくれたりもしたので
普通のランクのアパートにしてもらった。
少しこじんまりとした所ではあったけれど
広いと落ち着かないし
1人暮らしには丁度良かった。
入居手続き等全て終わった頃に
社長がアパートに来てくれて
今後のスケジュールを教えてくれた。
翌日から語学研修が始まることになったらしく
それを聞いて私は気合いが入った。
社長が帰って
明日からの準備をしていると
突然ケータイが鳴り出した。
見ると母からだった。
「もしもし?」
「まったくもうあんたって子は……
いきなりだけど一言文句言わせて!」
母は初っぱなから何故か怒っていた。
「ねぇ何、ニューヨーク行きます、
連絡する時はこの番号にって。
バイトしてたんじゃないの?」
トントン拍子で
ニューヨーク行きが決まってしまったので
出国直前に最低限だけ伝えて
逃げるようにニューヨークに来てしまったので
母が怒っていたのだ。
「しかも3~4日は連絡してこないでとか……
もう勝手過ぎでしょ!?
いくらなんでも!」
母が怒るのも無理ないので
私はしばらく母のイライラを
大人しく聞いた。