「え……?」
「プレゼント。
この間の撮影の時に
アクセサリー屋さん来てて
女性ものもあるって言ってたから
ヌナに似合いそうなの買ったんだ」
改めて胸元を見ると
すごくキラキラ光る
シルバーの石が付いている。
「これ……スワロフスキーじゃない?
高そう………
こんな高いの貰えないよ……」
私は今までの人生で
こんなに高そうなものを貰ったことがなくて
すごく気が引けた。
「ヌナに付けて欲しくて買ったんだから」
「でも………
だって……
テテが体キツくなりながら
一生懸命働いて得たお金でしょ…?」
「だから買った。
俺はヌナと居たくたって居れない。
だから俺の稼いだお金でヌナが
俺から離れないよう…
俺がずっと傍にいるって示したかった」
テヒョンくんはこのネックレスに
強い想いを込めていた。
「だから付けてて欲しい…」
彼の目は本気だった。
「テテ……ありがとう……。
すごく嬉しい…
大切にするね」
私は彼からのネックレスを撫でた。
「ヌナ。
これを渡そうと思ったのには
理由があってさ……。
さっきヌナが
アメリカでチケットの価値が上がってるって
言ってたでしょ?
海外での活動とか
俺たちの活動自体が
すごく忙しくなりそうなんだ。
プライベートも減るだろうし
より行動にも
注意を払わなくちゃいけなくなる。
でも俺はヌナと交際を続けたいし
ヌナに離れていって欲しくない。
だからこれは俺の気持ち…」
テヒョンくんは
私の付けているネックレスを触る。
ほんの少しだけ
肌に彼の手が触れてドキッとした。
私は彼の気持ちが嬉しくて
ソファから降りて
床に座る彼を抱き締めた。
「ありがとう」
私は彼の頬に軽くキスをした。
彼から体を離すと
彼はビックリした顔をしていた。
「ヌ………ヌナが………初めて………
俺にキスを………」
「あ………ごめん………ダメだった……?」
彼に言われてハッとしていると
「ダメな訳ないじゃん!もっと!!」
ねだられてしまった。