「あの……ところで……
失礼ですが…
ここにはなんで……
いらっしゃったんですか…?」
当然だ。
今更何なんだって思うのは当然のことだ。
「○○○さんと
お話をしたいと思って来ました。
お会いしてすぐですみませんが……
彼女のことを僕は……
諦められなくて……」
そう話している最中に
お母さんはお茶とお菓子を持って
やって来た。
僕は会釈をすると
お母さんもお父さんの脇に座った。
「彼氏として…
彼女のことを守れなかったことは
すごく悔しいです……。
僕は彼女に相応しくないかもしれません。
でも………僕には彼女が必要なんです…」
お父さんとお母さんは
真剣な顔で僕の話を聞いていた。
「あの事件までは
僕たちは喧嘩することもなく
仲良く過ごしていました。
あの事件がなかったら
僕は彼女と別れることは
なかったと思います。
僕が芸能活動をするにあたって
彼女の存在はどんどん大きくなっていって
彼女と別れることになった直後は
僕の精神的なダメージがすごかったです。
あれからは
体調不良と闘いながら
時間を掛けて色々と考えました。
でもやっぱり僕には……
彼女が必要だと思いました。
だから……彼女に会いに来たんです」
上手く言葉を伝えられているか
自分では分からなかったけど
彼女と似ているご両親を前にして
認めて貰いたい一心で
精一杯想いを伝えた。
「ジョングクさん……
ごめんなさい………」
ごめんなさいと言ってきた時
やっぱりこんな情けない男では
ダメだって言うんだろうなと思った。
お父さんたるもの
そういうものなんだろう。
でもここで諦めたくない……
そう思って拳を握りしめていると
「私はジョングクさんを
勘違いしていたようだ……」
とお父さんは話し出した。