当日


朝から握手会のブースに入って
スタンバイしていると


隣のブースのナムジュンから



「来たら後で教えるな」


と声を掛けられた。











握手会が始まると
時間はあっという間に過ぎていって


気づいたら第7部まであるうちの
第4部まできていた。












笑顔で居続けるのも
少し疲れてきた頃のことだった。





「ホビー!愛してます~」

「僕も~!またね~」




1人見送って



次の人に目を向けると




















「え………モ…………モヨ………」








モヨンちゃんが居た。











驚きのあまり固まっていると


彼女はよそよそしい感じで





「応援してます。頑張ってください」




そう言って僕の手を優しく握って


係員に誘導されて去って行った。









本当に一瞬のことで

僕は状況についていけないまま

ハッとして次の子と握手をした。













第4部が終わると
ブースの中で小休憩に入る。








彼女は僕に嘘をついたのだろうか。





僕を驚かす為…?




いや………彼女は……
そんなことする人じゃない気がする。





だとすると
誰かと交換したのかな……




でもそんなこと出来るのかな……






そんなことを考えているうちに
あっという間に第5部が始まった。




















握手会が終わって
控え室に戻ると

メンバーみんなが
彼女のことを気にしていたようで


ナムジュンに


「来た?」


と聞いていた。






「いや………それらしき人は……
いなかった気がしたなぁ………」


ナムジュンはそう答えていた。
















「俺ん所に来た」



僕がそう言うと


みんなが

「えぇ~~~!?どういうこと!?!?」


と僕が彼女に遭遇した時のように
驚いていた。