''ジョング、やっと言ったな''





ナムヒョンは微笑んでいた。






僕がキョトンとしていると
ヒョンは言葉を続けた。









''たぶんジョンゴギも
分かってたと思うけど
俺たちが○○○さんの話をするのは
タブーだと思ってた。

でもジョンゴギは
○○○さんのことを口に出来ないままだと
このまま苦しいままなんじゃないかって
俺は最近思い直したんだ。
もしかしたらって……。

さっきのジョンゴギの話を聞いて
確信した。

似てるって言われて
似てねーよで終わらずに
彼女の好きな所を言ってただろ。

というか
彼女の好きな所しか出てこなかったよな。

だからジョンゴギは
彼女の事を忘れられてない。

他の人のことなんか考えられないんだろ?''











ナムヒョンの言う通りだった。






僕は彼女のことが忘れられなかった。




他の人なんて眼中になくて………。









番組で沢山のヨジャドルと関わるし
収録後も話しかけられたりもした。


でも全然興味が沸かなくて








彼女のことは忘れなきゃと思っても


結局彼女のことばかりを考えていた。










''僕は……彼女しか愛せないと思います…''






僕はそう呟いていた。









そう。


忘れようとしても無理。







ヒョンに言われてそれに気がついた。













''じゃあさ、諦めなきゃいいじゃん''


ユンギヒョンがそう告げる。







''また彼女を追いかければいいんじゃね?

もう1回アタックして
フラれたら忘れられるかもよ''










僕はハッとした。






そっか。


諦めろって誰かに言われたわけじゃない。




彼女に面と向かって
別れを告げられたわけでもない。









''でもそれには
このままだとダメだよな?
同じことになっちゃ意味ねぇよな''




ユンギヒョンの言葉は
僕の心に1つ1つ衝撃を与えてくる。










''どうしたらいいんですか………''







僕は初めてヒョンに助けを求めた。











''まずは外から固めねぇとな''