代わりの家政婦に関しては
他のメンバーの意見で
とりあえずは新しく雇うことなく
様子を見ることになった。
僕の精神面を気遣って
雇わないでくれたんだろうなって
なんとなく分かっていて
でも
ご飯を作るジンヒョンが
すごく大変そうだったから
''僕のことはいいんで
新しい家政婦雇ってもらいましょうよ''
そう言うと
''料理が気分転換だから''
とか
''大丈夫大丈夫''
とヒョンは聞かなかった。
僕は体調不良と闘う日々
メンバーは家事と仕事の両立に疲れる日々
そんな日々を1ヶ月過ごした頃
1日まるっと休みができた。
みんな何して過ごすのかなと思いながら
何も予定を立てずにいると
ナムヒョンに
''その日予定空けれる?''
と聞かれた。
''特に何もしたいこともないんで
空けれますけど…''
と言うと
ヒョンは肩を組んで話をする。
''俺たちいっつも一緒にいるから
休みの日もいるの嫌かもしんないけど
たまにはさ
寮で丸1日パーティーすんのどうかって
話になってさ。どう?''
誰が言い出したのか知らないけど
メンバーといるのが一番落ち着くし
まぁいっかと思って
''いいっすよ''
と返事をした。
そしてその休みの日。
パーティーは
全員強制参加ではなかったのに
結局全員居て
どんだけ仲良いグループなんだよと
我ながら思った。
パーティーの内容は自由なもので
ゲーム大会したり
各々出前とったり
すごくテキトーなパーティーだった。
まぁ楽しかったけど。
何も制限もないので
日中からお酒飲んだりして
夕方になると
酒の弱いメンバーは
だいぶ酔っぱらっていた。
僕はそこそこ強いから何ともなかったけど。
それでお酒のせいなのか
何となく恋愛トークになっていく。
''付き合いたいとまではいかないけどさ
顔だけで言ったらこの前の収録でいた
△△△ちゃん、可愛いと思った~''
''あ~あれは正統派だな。
色白で華奢でさ。
でも俳優の□□□が
狙ってるって噂だよ''
''え、マジすか''
テヒョニヒョンの話に
みんな食いついてたけど
僕は全然興味がなかった。
''ジョンゴギは?
△△△ちゃん可愛いと思わなかった?''
今までは僕に対しては禁句っぽかった
恋愛トークだけど
今日はお酒のせいか普通に話を振られた。
''別に……''
''色白で華奢なの良くない?''
''良いと思いますけど
別に△△△には興味ないです''
''でもなんか、○○○さんに似てね?''
後ろでダルそうにお酒を飲んでた
ユンギヒョンが突然混ざってきて
爆弾発言をした。
お酒を飲んでるとはいえ
ヒョンの発言はヤバイと思ったらしく
みんな
''ヒョン!!''
と注意する。
僕はもしかしたら
酔っていたのかもしれない。
ユンギヒョンの言葉が引き金となって
気づいたら口から言葉が溢れてきていた。
''全然似てないです!!
○○○はもっと色が白くて
細くて背も低くて
髪の毛は長い。
目はくりくりしてるし
口は小さくて、顔も小さくて
手も小さい
体も小さくて
声も小さいし控えめだし
言いたいことも言えない
臆病者でもあるけど……
でも優しくて思いやりがあって
笑うと目がなくなって
可愛くて……
愛しくて……
唯一無二の存在………
だから……似てるわけがない……''
寮はしーんとなった。
僕は思いっきり吐き出して
少しスッキリしたけど
しーんとなってしまって ハッとした。
理性が働かなかった。
焦り始めると
ナムヒョンが口を開いた。