「で、ここからです。

その家政婦とジョングクさんが
付き合ってる
ということが報道されると
大変ですよね?

だから付き合ってないことにしないと
事態は落ち着きません」


「そうですよね……」









「サンウさんとジョングクさんが
先程お話したそうなんですが

○○○さんの所に
ジョングクさんが行ったのは

忘れ物を届ける為ということに
留めるということにしたそうです。



嘘と言ったら人聞き悪いですけど
最小限にしておかないと
墓穴を掘ります。

私は賢明な判断かと思います。



確かに
忘れ物なんて言い訳でしょ
と言われると思います。

でも言い訳かどうかを突き止める方法って
なかなかないですよね?
本人たちに聞くしか。

○○○さんは今の生活になって
ジョングクさんを
何回かアパートに連れて行ったことは
ありますか?」



「今回が初めてです…。
前のアパートの時は
1回入れたこともありますが……」



「そうですよね。
それも実はサンウさんから伺ってて…。
その頃は○○○さんの住んでた地域は
あまり芸能人が
行かないような所だったので
わりとノーマークだったと思います。
だから今回だけ
見つかってしまったんだと思います。


だから今回だけ、という所が
忘れ物には通用します」




「なるほど……まだ小さい嘘ですからね」






芦野さんの芸能事情をよく分析している
その話にはただただ納得だった。








「とりあえず
このことを話しておきたくて
記者たちの間をくぐって
短時間だけここに来ることにしたんです。

BTSの皆さんは安全の為、
今日はこちらに戻られないそうなので

○○○さん
一人で心細いかと思いますが
今日1日だけ辛抱してください。

ここの中にいる分には
セキュリティもしっかりしてますので
安全ですから」



「はい……」




「大変ですが
お二人なら乗り越えられると思いますよ。

私も微力ながら
サポートさせていただきますので。

元気出していきましょ?」




芦野さんの言葉は力強かった。







サンウさんも芦野さんもBTSのメンバーも
味方になってくれて



私はグクと一緒に頑張らないと

と決意を固めた。