気分が落ちる状況


それはヌナのことで……。





日本にいる間も

『おはよう』と
挨拶程度の連絡はとっていたけど
どうも冷たいような気はしていた。





もしかしたら
僕がヌナにすごく会いたくなっていたから
その温度差だったのかもしれないけど……。









久しぶりに寮に帰れるということで
ウキウキして帰ると

ヌナはごはんを作って
僕たちを待っていた。





久しぶりに見たヌナは
やっぱり小動物みたいで可愛くて
思わず顔がほころぶ。




あとでハグさせてもらおう
と思っていると……





「ナムジュンさん……あの…………
すみません。
今日ちょっと用事がありまして……。
片付けは明日の朝にしますので
帰らせていただいても
よろしいでしょうか……?
あの……サンウさんには
言ってありますので……」


と話していた。






「分かりました。
ごはんありがとうございます」


ナムヒョンは笑顔で答えていた。





彼女は皆に会釈をすると
足早に去って行ってしまった。








せっかく会えたのに…………






僕の気分は急落した。











夕飯の後
彼女に連絡をしてみたけれど
忙しいのか
返事は来なかった。













翌朝


僕は疲れが溜まっていて
起きれずにいると

誰かが起こしに来た気配を感じた。






ヌナかなと思って目を開けると

そこにいたのはナムヒョンだった。





ヒョンには悪いけど
期待した分テンションは下がった。








仕方なく起きてリビングに行くと

やっぱり僕が一番遅くて
皆は既に朝食を食べ始めていた。





僕も朝食に手をつけて



ふとヌナを探したけど



キッチンにもリビングにも
彼女の姿はなかった。







隣にいるテヒョニヒョンに聞いてみると



''仕事溜まってるからって
洗濯とかしに行ったみたい''


と言っていた。





彼女も昨夜
久しぶりの仕事で

しかも用事もあったみたいだから
何かとあるんだろうなと諦めて



僕はモグモグと
朝食を食べることに集中した。