ヌナが一生懸命作ってくれた
料理もケーキも
全部美味しくて


僕は最高の気分で
最高の誕生日になった。







僕も成人ということで
お酒を飲んでみたけれど

少し喉が熱くなるくらいで
特に変わりはない。





でも困ったのは
隣にいたヌナだった。



目がトローンとしてきて
火照る頬が可愛さを増強させてきて
僕は1人焦っていた。



メンバーに見られたらまずい……。








そのうちに彼女は寝てしまった。







別室で休ませようと彼女に声を掛けたけど

言葉に対して
体は言うことを聞かないようだったので

僕は彼女を寝かしてくると
ナムヒョンに断った。





するとヒョンは僕の肩をポンポンして

''2人で休んできな''と言ってくれたので

お言葉に甘えることにした。






軽い彼女の体を持ち上げると

皆がはやしてきたけれど

僕はそれを無視して
僕の部屋へ彼女を運んだ。






僕のベッドに彼女をそっと下ろすと
彼女は顔を横に向けて寝息を立てた。




彼女の寝顔をちゃんと見るのは初めてで
普段の少し幼い顔が更に幼く見えた。




少しだけ開いてる口が
ちょっとマヌケで

そこも含めて可愛いなと思って
じーーーっと見つめていた。










30分くらい彼女の寝顔を見たり
ケータイを見たりしていたところ



彼女が突然目を覚ます。





「わぁ!」




僕は彼女の声に驚いた。


彼女は顔を赤くして顔を手で覆う。





「……あ、あの………私…………」

「ヌナ寝ちゃったから」

「えっ………と……なんで私………ここに……?
起きようとしたけど………起きたの……かな?」




まだ完全に起きてないのか
状況を把握できていない様子だった。





僕は彼女の焦っている姿が面白くて
つい笑ってしまった。




彼女の脳みそが
現状を理解出来ないようだったので
状況を教えてあげた。





「僕が運んだ」

「え………?」

「ヌナ疲れてそうだったから」

「あ……いや………ご、ごめんなさい!」

「全然大丈夫。
おかげでヌナの寝顔見れたから」




僕が笑顔でそう言うと
彼女は顔が真っ赤になって

可愛くてたまらなかった。







「ここって誰の部屋……?」



「僕とヒョンの部屋だよ。
みんなはまだ盛り上がってるから
2人で少し休んで来てって」

「グクが主役なのに………戻った方が……」
「僕の誕生日だから、
僕が決めていいよね?どうするかは」
「あ、はい……」





ヌナといると
どうも僕はSっ気が出てしまうようで


つい彼女の言葉を遮ってしまった。


内心悪かったな、とは思った。